カリフォルニア 会議通訳・翻訳会社 EJ EXPERT代表のブログ ザ・トランスレーター

カリフォルニア 会議通訳・翻訳会社 EJ EXPERT代表のブログ ザ・トランスレーター

40歳過ぎて専業主婦からプロの同時通訳者と起業家に転身。会議通訳の仕事、翻訳や通訳スキルの習得、通訳翻訳会社の経営、独自のプロ養成コースなど、北カリフォルニアはシリコンバレーを中心に発信しています。

こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者でEJ EXPERT代表のブラッドリー純子です。

 

春日和の温かい日もあり、雨模様の日もある北カリフォルニアですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

春と言えば会議シーズン、通訳者にとっては忙しい時期になります。


油断して仕事をホイホイ入れ過ぎると毎週出張状態になってしまうため、在宅リモート案件も入れながらバランスを取っています。

 

特に今年は、会社として受注する大型カンファレンスのブース案件が増加。


毎年出張で行くNYのカンファレンスで登壇したSalesforce共同創業者でCEOのマーク・ベニオフ氏。


この春のシーズンも何件か参加者数千人単位の国際会議を弊社の通訳チームが担当する予定です。


大きな仕事を任せてくださるクライアント企業に大感謝。


通訳者の採用も誰でもOKというわけにはいかず、考えながら行います。

 

国際会議やカンファレンスの基調講演など大勢の参加者が入るセッションでは、リモートであっても通訳者の選定は慎重に行います。


出張先には必ず持参するリモート用セット。周りの通訳者も同じ状況らしく、夜や早朝にホテルの部屋から仕事。


クライアントによっては、事前の通訳テストや同分野の実績を要求される企業も多くあるんですよね。


どんな通訳者なのか、事前にチェックされたいというわけです。

 

その時に効果を発揮するのが、音声サンプル気づき 通訳サンプル気づきです。

 

私の場合は、次の3つを出先からスマホからでもすぐに送れるようにDropBoxなどのクラウド上に保管しています。

 

実績表などクライアントや通訳会社から打診や送付依頼があった場合は、なるべく早くレスポンスできるかどうか…も案件獲得のポイントです。

 

① 日本語の音声サンプル(2分程度)

② 英語の音声サンプル(2分程度)

③ 同時通訳のサンプル動画(3分程度)

※Zoomで動画を画面共有し、同時通訳している様子を録画したもの

 

いずれも一般的に公開されているスクリプトやソース動画を使って収録したもの。


わざわざ収録したわけではなく、過去にクライアントに提出した音声サンプルおよび動画を再利用。

 

分野は違っていても声の感じや同時通訳のデリバリーが確認できるので通訳者を起用する側にとっては参考になるわけです。

 

クライアント側の選択基準は、大きくわけて次の3つあると考えます。

 

☑ 滑舌のよい、聞きやすい、わかりやすい話し方か?
☑ 声や話し方が企業のイメージに沿っているか?

☑ 声の雰囲気が講演やセッションの内容に合っているか?

 

聞き手にとって長時間聞いていても疲れない、聞きやすい声というのは通訳者として大前提ですが、

 

それ以外に見落とし勝ちなのが、企業のブランドイメージにフィットしていること、講演内容に声の感じがあっていることです。

 

例えば、モチベーション向上を目的とした活気あふれたグローバル企業の営業職が各国から集結するカンファレンスでは、通訳者もエネルギーをある程度まで上げる必要があります。

 

この「声の感じがうちに合っているか」を気にされるクライアント企業は意外と多いので、通訳をしている時もぜひ覚えておくと良いですね。

 

時間のあるときに分野やテーマ別に音声サンプルや通訳動画を用意しておいても良いと思います。


弊社登録の通訳者さんで音声サンプルをお願いしたところ、出張中にもかかわらずクライアント企業のウェブサイトの会社概要を読み上げて英語と日本語両方で音声サンプルをサクッと作成してくれた方もいました。


PC持参してなかったのでスマホからわざわざ録音したそうですが音質は良かったです。


クライアントからの反応はとても良く、自社の内容を読み上げてくれことに感動したそうで、即採用でした!



大型案件のクライアントはグローバル企業ですので日本支社(または本社)だけでなく、US側との契約ややり取りも必要になります。


大型会場で開催の場合は大手イベント会社も入っているので機材関連の打ち合わせも必ず毎回発生します。

 

当日の機材や会場のアレンジから通訳者のロジまで… スケールが大きければ大きいほど、業務も増えるためスタッフおよび私も準備やリモートでの打ち合わせにかなり時間を費やします。


デスクがなくてサイドテーブル使用@サンフランシスコ日航ホテル


まあ単に通訳だけをするのと違って色々とやることはですが、イベントの企画段階から関わることができるのでクライアントとの関わりも深くなります。

 

それはさて置いて、大型案件を増やしたい通訳者にはサンプルファイルの作成はおすすめです。


こういった会議通訳者がすぐに取り入れることができる実践的なアイデアも半年に一度のワークショップでお伝えしています。

 

6月後半には東京で通訳ブレイクスルー・ワークショップをスタッフと企画中です。近々お知らせできる予定で私も楽しみにしています


最近、仕事のない週末は近くのバイクトレイルで新調した電気自転車で走ってます。夫の趣味に便乗している感じ。



短時間でも自然に触れるとリフレッシュできるし、運動不足だけは避けたい....



来週はまたLAに出張です。飛行機ですが、通訳機材も持って行くので気合いを入れていきます。



花粉が気になるシーズンですが、良い季節をお過ごしくださいキラキラ

 

 



EJ EXPERTの会議通訳養成プログラム


弊社の通訳養成プログラムは、ベーシックからプロフェッショナルレベルまで多数の講師が長年の経験を活かして丁寧に指導を行っています。


また、受講生に通訳デビューの機会を提供するプロボノ制度も設けています。

 

2024年1月開始の今期はすでにスタートしていますが、途中入学や聴講やプライベートセッションのオプションもあります。


通訳スキルの習得に興味のある方は、コーディネイターの角(すみ)まで sumi@ejexpert.com メールにてぜひご相談ください。

 

プログラム全体の詳細はこちらをご覧ください。

 

 

 

 

 

こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者でEJ EXPERT代表のブラッドリー純子です。

 

本当に久しぶりの更新となってしまいましたガーン

 

年末はクリスマスとお正月を子供たちと日本で過ごし、白浜温泉、富山の雨晴温泉、金沢の温泉、伊豆半島にある堂ヶ島温泉…と今回も温泉巡りをしてきました。

 

前回の東京に続き、大阪でもワークショップと懇親会を開催。今回も満席で定員オーバー、スタッフ2人が頑張ってくれたおかげで大成功となりました。

 

一年前に大阪で会った受講生から通訳デビューが叶った、同通レベルで仕事を受けれるようになった、など嬉しい知らせをたくさん聞けて私自身にとっても心に残るワークショップでした。

 

また6月後半には昨年同様に東京で開催を予定しています。

 

アメリカに帰ってきてすぐにNYから連続で出張が続き、相変わらずバタバタしております。

 

さて今回は、最近の受講生の中から期待の新人をご紹介します。

 

弊社通訳養成プログラムのベーシックレベルから受講を開始し、短期にして実力が開花中の神宮加奈子さんですキラキラ

 

まだ受講をスタートして間もない頃にシリコンバレーで開かれた日本企業のトップが集まるカンファレンスにオブザーバーおよびアシスタントとして来ていただきました。

 

そこから現場に引っ張っていく形となり、瞬く間に大舞台に立つ経験をしてもらって現在は某大手企業のリモート社内通訳者として大活躍されています。副業も許可されているため、今後もフリーランスとして弊社から引き続き依頼をする予定です。

 

加奈子さんのインタビュー記事は通訳を目指す方々へのモチベーションになると思いますのでぜひご覧ください気づき

 

 

 通訳で生計を立てていくという覚悟

 

Q1: まず⾃⼰紹介と会議通訳者になったきっかけをお聞かせください。 

 

A: サンフランシスコ近郊在住、神宮(じんぐう)加奈⼦です。

 

⼩学⽣3年⽣〜中学1年までを⽗の海外赴任に伴いアラスカ州で過ごしました。 

 

帰国後⼤学1年⽣までを⽇本で過ごし、再び⽗の転勤でベイエリアへ。⼤学卒業を経て、気づけば⻑いことこちらで暮らしています。

 

現在⼆⼈ の⼩学⽣の⼦供たちと愛⽝⼀匹と暮らしています。 

 

会議通訳者へのきっかけは、EJ Expertのプロ養成講座受講でした。シンママで経済的に独り⽴ちして⼦供達と⽣きていくにはこれしかない! という気持ちと、⼦供達に通訳者として⽣計をたて、働く「かーちゃんの背中」をみて育って欲しい!という思いから受講を決めました。 

 

ちょうどコロナ禍真っ只中の時に、オンラインクラスの受講を開始し、通訳の奥の深さを知りました。

 

多少英語が話せても、通訳は全く別の 技術を要するということを痛感させられたベーシック講座での衝撃は今でも忘れられません。 

 

 

Q2: コロナ禍でのお仕事の変化、通訳業界がリモートにシフトする中で具体的にどのように⾏動されましたか?また、通訳者としての 働き⽅にどう影響していますか?

 

A: コロナ禍真っ只中に講座を受けはじめたのもあり、初めての通訳業務はアメリカでコロナ禍がひと段落したあとでした。

 

したがって想像の域をでませんが、通訳者のリモート通訳は通訳業界においてはもう珍しいものではなく、通訳スタイルの⼀つとして今後も安定していくよう に感じています。

 

会議ソフトウェアや技術周りに詳しい事、トラブルシューティング等もできることが、通訳者としてプラスアルファの強みに なっていくのではないかと思います。 

 

 

 通訳現場で感じた衝撃

 

Q3:最近、同時通訳デビューの機会があったとのことですが、どんな状況だったか詳しく聞かせてください。良かった点、反省点も含めて率 直な感想を教えてください。 

 

A: 大手のデータクラウドテクノロジー会社がラスベガスでサミットを⾏う際、キーノートスピーカーの同時通訳をブースの中で⾏いました。

 

直近ではグローバルのコンサル会社の社員トレーニングの会議でも同時通訳の機会もいただきました。 

 

ちょうどEJ講座を開始して3ヶ⽉ほど経過した頃、純⼦さんに初めてお声掛けいただき、同時通訳の現場⾒学と簡単なアシスタント業務をさ せていただきました。

 

実際にブース内で同時通訳をしていた純⼦さんを近くでみた時の衝撃・・・⾃分のミーハーを晒すのを覚悟でお話しし ますが・・・こんなに素敵でかっこよい職業があるのか・・・通訳されている⽅のインテリジェンスに溢れる姿や、スピーカーの意図した メッセージの中核を正確に伝え、⼈と⼈の間を繋ぐ重要な役割、クライアント様の⼒添えをさせていただいた結果、会議もスムースに運 ぶ・・・すごい!!わたしも⽬指してみたい!!と、⼼から憧れました。 

 

そんなこんなでキーノートスピーカーの同時通訳というのは、憧れの純⼦さんがやっていた仕事の、わたしの中での最⾼峰であったので、その機会が⾃分にやってきた時は、⼆つ返事でお受けしました。

 

 

 初めての同時通訳現場は緊張と恐怖!

 

しかしながら、同時にものすごく緊張・恐怖しました。幸い準備期間は⻑めに あったので、EJ講師のKen先⽣や純⼦さんに個⼈セッションをお願いし、具体的な勉強⽅法を伝授していただいたてなんとか全⽇程をこなすことができました。

 

準備期間中は、怖くて何度も逃げたくなりました。シングルマザーなので勉強の時間が限られる中、悪夢にうなされたり 不安になりながらも、とにかく準備するしかない・・・と勉強を必死に継続しました。

 

⽇程中は、経験豊かなパートナーの⽅にも⼤変助けら れ、クライアント様からも「わかりやすかった」という、ガッツポーズをとり続けたくなるような嬉しいコメントまで頂戴して、本当に素晴らしい経験をさせていただきました。

 

課題だらけではありますが、その課題がわかったこともまた励みとなり、ますます通訳を頑張りたい なぁ、と強く思いました。

 

通訳中、熱中しすぎてしまい、語尾が上げ上げになっているところがあったようで、クライアント様は聞きづらい部分があったのではと反省 しています。指摘してくれたパートナーにとても感謝しています! 

 

余談ですが、前職では不妊治療クリニックでのコーディネーター業務をする際に、通訳をすることはありましたが、通訳が業務においての主軸ではなかったので、訳出を継続した時の脳内CPUを使い切るような消耗の感覚に⾮常にびっくりしました。

 

会議通訳は、脳みその気⼒体⼒の仕事でもあると痛切に感じました。 

 

 

 講座での学びは現場ですぐに活かす

 

Q4: 講座で学んだことが通訳現場で役⽴っていると思いますか?具体的にどんなトレーニング内容や動画などの教材がためになりましたか? 

 

A: 講座で学んでいることは、現場で⾮常に役⽴っています。

 

現役で通訳をされている⽅々が講師をされているので、現場で使える本物の⽣ きたコツを教えていただいていると思います。

 

実際、会議中、通訳中、おお!これか・・・と思ったことが何度もありました。

 

正確であることも⼤切だが聞き⼿に優しい通訳であることや、話者からのメッセージをわかりやすく、エッセンスを伝えることの重要性など、とても⼤切 なことを教わっています。

 

宿題を通して繰り返し基礎を⾝につけることができますし、良くできている部分だけでなく改善点もズバズバと指摘していただくことで⾃分⾃⾝の癖を知ったり、実践さながらの練習ができるので、EJの講座に出会えたわたしは本当にラッキーだったなと思っています。 

 

 

 聞き手に寄り添える通訳になりたい
 

Q5: これからの時代に「クライアントから求められる通訳者」とは、どんな通訳者だと思いますか?プロとして普段から⼼がけていることは 何ですか? 

 

A: 今後は⽣成AI等のテクノロジーが席巻していく時代で、さまざまな職業が脅威に晒されていくという話をよく聞きますが、私は⼈間だか らこそできる、AIにはできない通訳というものがあると思っています。

 

これからの時代には、AIと共存・共⽣しながら⼈間の⼼に響くメッセージや⼤切なエッセンスを伝えることができるような、かつ聞き⼿に優しい通訳者が求められているように感じます。

 

聞いている⼈にわかりやすく、余計な負担がないような、そんな通訳者になりたいと思っています。

 

普段から⼼がけていることとして、隙間時間でシャドウイング、英語・⽇本語の発声練習をしたり、いろんな分野のYoutubeを聴きながら初⾒通訳をしてみたりと、技術を磨いて勉強を継続することはも ちろんのこと、訳出の声が通り聞き取りやすいように姿勢良く座るよう意識もしています。 

 

 

 講師や受講生仲間との繋がりに感謝

 

Q6: 現在通訳者を⽬指して頑張っている後輩たち、EJ Expertの会議通訳講座を受講しようと思っている⼈たちにぜひアドバイスをお願いし ます。 

 

A: 現時点では⾃分⾃⾝が後輩でしかないため、吹かす先輩⾵がゼロなのですが(笑)わたしはEJ Expertの会議通訳講座を受講して本当によかったと思っています。

 

繰り返しになりますが、現役通訳講師陣から教えていただけるアドバンテージとして、現場で活かせることを学べる という点で⼤きいと思っています。

 

また、講座ではオープンに質問をできる環境があり、それも恵まれていると思いました。

 

同じ志を持つ仲間ができることや卒業⽣の⽅との現場での交流も、⾮常に励みになっています。

 

尊敬する講師からアドバイスや指摘がいただけるというだけ で、本当にありがたい環境にあると思っています。 

 

 

Q7: 最後に今後のビジョンを教えてください。(通訳者としてどのように進化したいか、どんな分野の仕事をしたいか、など) 

 

A: 通訳における⾃分の課題を今後も明確化していくこと、そしてその課題の練習を地道に重ねて取り組んでいくこと!

 

聞き⼿に優しい、わかりやすい通訳者にまずはなりたいです。

 

実は格闘技ファンでもあるので、⽇本の格闘家が世界進出した時に、通訳をさせていただきたい・・・という野望ももっています(笑)。

 

もちろん、今は様々な通訳のお仕事をありがたく受けさせていただきたいので、お声がけをいただくだけで感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

 インタビュー編集後記

 

初めてお会いした時は、気遣いができて明るくて人当たりが良く柔軟に動ける人、さらに英語も日本語もネイティブレベルのバイリンガルで社会経験も豊富と通訳者としての素質は文句ない人という印象でした。

 

お子さんたちがいるシンママとして経済力をつけなければいけないという状況だったことが、むしろプラスに働いてほとんど通訳経験がない中でも清水の舞台から飛び降りる勇気につながっているのだと思います。

 

じつは受講生の中には年齢や家庭や経済的な事情などで「もうこれが通訳者になる最後のチャンス」という方は意外と多く

 

もう後には引けないプレッシャーをエネルギーに変えて前へ前へと進み続けます。

 

彼・彼女たちの特徴は、アップダウンを繰り返し失敗も伸び悩みも多く経験して… もうダメかと思っても必ず浮上してくる、その粘り強さです。

 

加奈子さんもその一人。会議通訳のプロとして成功する、そう覚悟を決めてとにかくあきらめないキラキラ

 

そういう強さと潔さを持っている人の後ろ姿はかっこいいし、微力ながら粘り強く!応援し続けたいと思っています。

 

冒頭に触れたとおり、加奈子さんは現在リモート社内通訳としても頑張っておられます。異例スピードでがんばっている姿を取り上げてもらおうと出版社にもお繋ぎした結果、なんと!

 

イカロス出版社の「通訳者翻訳者になる本2025」のインタビュー記事として掲載していただけました。弊社スクールについてもクレジットが記載されています。

 

 

詳細はぜひ読んでみてください!

 

 

加奈子さんには引き続き通訳案件の打診をしていますが、最近はスケジュールに空きがなく断られることも(苦笑)。

 

でもそれだけ活躍がすばらしいということなので私も嬉しい限りです!

 

弊社の通訳養成プログラムは、ベーシックからプロフェッショナルレベルまで多数の講師が長年の経験を活かして丁寧に指導を行っています。また、受講生に通訳デビューの機会を提供するプログラムも設けています。

 

2024年1月開始の今期はすでにスタートしていますが、途中入学や聴講やプライベートセッションのオプションもあります。通訳スキルの習得に興味のある方は、コーディネイターの角(すみ)まで sumi@ejexpert.com メールにてぜひご相談ください。

 

プログラム全体の詳細はこちらをご覧ください。

 

 

 

 

 

こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者でEJ EXPERT代表のブラッドリー純子です。


年末年始は、高校生の娘と大学生の息子と日本滞在の予定です。クリスマスとお正月を日本で過ごすのはほぼ30年ぶり!なのでとても楽しみ。


定例の温泉旅行は今年夏は九州を巡ったので、今回は富山、伊豆、白浜への旅行を予定しています。仕事では東京と大阪です。


来月大阪で開かれる『会議通訳者のためのブレイクスルー・ワークショップ in OSAKA では、文字通りプロとして次のフェーズに進むための突破口になるセッション構成になっています。

 

ITプロが教える通訳者の特殊なニーズに合わせたデジタル知識とIT活用法についてのセッションが前半。

 

さらに後半、通訳者としてビジネス面とビジネス面の両方で成功するためのセッションを予定しています。

 

時間枠では入りきらないほど、お伝えしたいことは山盛りなのですが、

 

今日はその中の一つをご紹介しようと思います気づき

 

クライアントが会議の日程を決める前にまず通訳者の都合を問い合わせてくることがあります。

 

指名案件、つまり「替えが利かない」通訳者への打診です。

 

このように「その他おおぜい」から「オンリーワン」の通訳者になることができれば、ポジション的にもかなり強いです。

 

そんなクライアントを多く持つことができれば、どうでしょう?

 

気持ち的にも経済的にもかなりの安心につながりますよねキラキラ 


多少の無理は聞いてくれるだろうし、それだけの信頼を得られれば毎回気持ちよく仕事ができます。



「オンリーワン」ではないけれど通訳会社からも依頼は頻繁にあるし特に困っていない…という方も多いと思います。



でも、今のような繁忙期は忙しいのが当たり前ダッシュ


文字通り猫も杓子もの状況で厳しい言い方ですが、誰にでも仕事は来ます。


繁忙期だけではなく、年間を通じて稼働日数を増やし経済的安定を目指すには何をすべきでしょう?



「あなたにお願いしたいから、ぜひ都合のよい日と希望レートと条件を教えてください」


と言ってもらうレベルになるには、どうすればよいのでしょうか?


例えば、他の案件が入っている場合「別件をどなたか他の通訳者さんに替わってこちらを受けてもらえないか」などというクライアントからのお願いは意外に多い。

 

あるいは指名で依頼が来る時、通訳会社だとほぼ必ず「希望の同通パートナーはいますか?」と聞いてくれたり。そうなると自分の好きな通訳者と毎回仕事ができます。


特別な通訳者だと思ってもらえれば、通訳レートを上げてもクライアントが離れることはまずないでしょう。


「VIP訪問の予定があってぜひ指名で依頼したいので空いている日程を教えて欲しい、そこから予定を組みます」と言った流れも意外と多いです。


「替えがきかない」通訳者には他にもメリットがあります。


例えばコロナ後、すっかりリモート通訳案件が定着しましたよね。


世の中が通常に戻ったあとも無くなることはなく、むしろ未だに増えつつある状況です。

 

現場案件や出張案件が回復し、会議やカンファレンスなどイベントもむしろ以前より増えた感がある。



 

現場とリモート両方を掛け持ちする通訳者に対し、クライアントも通訳会社も協力的になってきました。


通訳者のスケジュールを考慮して色々とクライアントからの対応がよくなれば、スムーズに働けます。

 

例えば、会議終了後に全然別会社のリモート案件も対応できるようにと会議室を使わせてくれたり。




次から次へと移動が多いので別件のメール対応や次の案件の事前準備など、スキマ時間を有効活用できますよね。


某企業では、まとまった休憩時間や待機時間にどうぞと個室を抑えてくださいました。



心のこもった配慮が本当にありがたい...


2時間ばかりの案件でも、日本から経営トップが来る大事な会議なのでと終日レートで支払ってくださいます。


現場最終日にリモート案件が夕方6時から入っているけど家に帰っている時間はないと伝えると、泊まっているホテルを延泊予約してくださったクライアント企業もありました。


... 泣けました泣



ちなみに早朝にリモート案件で通訳してから現場へ向かうことも。



先日のお得意様企業の案件では、夕方からリモート案件が入っていることを事前に伝えると、通訳者だけ1時間早く退室させてくださいました。



 私のほうも可能な限り時間を短縮できるようにと、簡易通訳機材を持参しプレゼンはすべて同時通訳で対応したところ、


おかげでディスカッションに時間を割くことができました!と逆に感謝のお言葉をいただけたという…



クライアント側のこういった対応は、通訳者を高く評価してくださっていることへの現れ。


つまり通訳者としての価値にも繋がってくるわけで


より心を込めて仕事をしようという気持ちにさせられますキラキラ



通訳者や通訳者を目指す人たちにとって技術の向上は本当に大切です。


だからこそ通訳養成講座をもう何年も続けています。

 

でも それだけではプロとして成功することはできないと考えます。



AIの進化だけでなく、景気後退や世界情勢といった不安定な状況下で近い将来は通訳者の数も徐々に減少していくと予測されています。


そこで大切になってくるのは何なのかを良く考えてみるべき。自分の付加価値は何か、自分だから提供できる強みとは?



 

クライアントにとって「替えが利かない」価値のある通訳者になること

 

長く通訳を続けていくために理想的な働き方や環境を手に入れること


それには圧倒的な実力をつけるために経験を積む場が必要だし


質の高い仕事を獲得し続けるにはビジネススキルも不可欠です。



常に月30件以上の通訳案件数をキープしながら、企業トップからのリピート指名も多い自分自身の経験から


また日本やアメリカで絶対的なポジションを獲得し続ける通訳者たちを横で見ていて得た気づきもシェアできたらと思います。


学びとインスピレーションが多く得られる貴重なワークショップにしたいと思っていますのでご期待ください!

 

 


 会議通訳のためのブレイクスルー・ワークショップ in Osaka & EJ EXPERT懇親会


【会議通訳者のためのブレイクスルー・ワークショップ in Osaka】


今回のテーマは「ブレイクスルー」。


通訳のプロとして新たな高みや次のステージを目指し、行動に繋げていくためのノウハウを学びます。


⭐️ 年間ずっと繁忙期!質の高い案件が途切れない通訳者が実践しているビジネス戦略


⭐️ 通訳キャリアを自分でデザインし、確実に目標を達成していくため方法とマインドセット


⭐️ IT専門家による通訳業務効率の向上とリモート通訳環境とデジタル活用法


自分のやりたいステージで長くプロとして続けていくために外せない貴重なワークショップとなっています。


【日時】2023年12月23日 (土)  

10:00am - 5:00 pm


【会場】

難波Sky-O 27階 セミナールーム


「通訳者のためのIT知識とデジタル活用法 

~基礎編 & 応用編」


「通訳者のキャリア・エクセレンス 

~仕事を増やし、ビジネスの成功に繋げる戦略」


「セミ&プライベート面談セッション」

A.通訳者のIT&デジタルカウンセリング(ノートPC持参の方にはIT診断可能)


B.通訳者のキャリア&ビジネス相談、戦略カウンセリング(CV・実績表持参の方にはレビュー可能)


【講師】

浅原良樹(IT企業社内通訳者、元エンジニア、通訳者向けITコンサルタント)


ブラッドリー純子(会議通訳者、EJ EXPERT代表)


【会場参加特典】

超薄型・点滅式オリジナル通訳タイマーをもれなくプレゼント


【懇親会】

6:30pm~8:30pm


今回は前から希望が多かったZoom参加も受け付けています。


各受講生のニーズに合わせて個別カウンセリングの時間も設けています。


ワークショップ終了後には、懇親会も予定しています!受講予定でない方も参加可能です。



 

 すでに残席が少なくなってきていますが、詳細はこちらのウェブページでご覧ください。


頑張ってきた一年の振り返りとして、来年へ向けての新たな目標を一緒にプランニングしてみましょう。


スタッフと講師一同でお待ちしています!



7月の東京ワークショップ会場の様子、お陰様でいつも満席です。



 第15期通訳講座のご案内

 

 

第15期通訳プロ養成講座のお申込みが先日スタートしました。

 

来期に向けての通訳スキル無料チェックもまだ登録が可能です。

 

詳しくはEJ EXPERT会議通訳講座のウェブページからご覧ください。